2009年4月29日水曜日

Day03 猛スピードでタイ深南部を行く


バスステーションはにぎやか。プラットホームは各行き先別になっている。パダンブサール、ナラーティワート、ソンクラー、プーケットなどなど。バスステーションの外を囲むように乗り合いバンやバスの代理店が並ぶ。ペナン、クアラルンプール、シンガポールなどの行き先看板を掲げている。アロースターとかイポーとかマラッカとか中規模都市の名前も載っているが、毎日ちゃんと発着しているのだろうか?客がいるときだけ、経由して降ろしているんだろうな。
 
ヤクルトを飲みながら、ぷらぷら歩いているとみんなが声をかけてくる。「バンコク?」「No」、「クアラルンプール?」「No」、・・・、正直ハジャイからマレーシアへどう行くかあまり具体的に考えていなかったのだ。
 

こんな立て看板を見つけた。ベトンツアー。要するにちょっと不穏なタイ深南部を経由せずに、いったんマレーシアを経由してハジャイとベトンを結ぶと言うものだ。ブキッ・カユ・イタムでマレーシアに入り、プンカランフルでまたタイへ戻るのだろう。ベトンはタイ最南端にあり、マレーシアと国境を接している街です。うーん、なかなか面白そう。さっそく暇そうにしているおっちゃんに聞くと、外の代理店を案内され、そこで料金を払う。12時の発車で、運賃は350バーツ。
 
代理店が食堂も兼ねていたので、そこでブランチにする。チキンのラーメンにカルピコ・ソーダ。タイの麺料理の頼み方はいまだにいまいちわからない。結局、あの人の食べてるのとおんなじの!なんて頼んじゃう。カルピコはわりと好きでタイ滞在中によく飲むけど、どうしてカルピ『コ』なんだろう?去年来たときは、コーラやファンタなど(14バーツ)より安い13バーツだったのに、値上がりして同じ14バーツになってるし。
 

12時になり、代理店のおじさんの案内で白い乗り合いバンへ。運転手と助手2人、客は3人×3列の9人だ。僕は一番後ろの左端の席に座る。隣は2人組のそれ臭いおねーちゃん。というか、僕とその前に座っている中年夫婦以外はみんなおねーちゃん・・・。さすがハジャイとベトンを結ぶバンだけはある。荷物は後ろのスペースに置くのだが、乗客以外の荷物もけっこうな量あるようだ。乗り合いバンは客だけじゃなく、荷物の輸送も兼ねているんですね。
 
バンはすぐに出発し、まずはガソリンスタンドへ。満タンにしたあと、ハジャイをあとにサダオ方面へ向かうのかな、と思っていたらどうやら違うよう。バンはヤラー方面へ向かっています!ああ、なんてこった。僕はマレーシア経由でベトンへ行ってみたかったのだけど、尋ねたおっちゃんの方は、こいつベトンに行くんだな、位にしかとらえていなかったようです。まぁ、そうなってしまったのなら、そうなったで楽しむしかない。海岸線沿いをバンはかなりのスピードで行きます。海がきれい。もちろん誰も泳いじゃいない。結局、ヤラーまでは2時間かかりませんでした。ヤラーから先は内陸へと入っていきます。後半はかなりくねくねしていてアップダウンのある山道です。こんなとこで襲撃されたら、そりゃひとたまりもないわな・・・。途中、検問は何度かありましたが、それほど厳しいものではなかった。
 
Hat Yai(12:00)⇒Betong 乗り合いバン(所要時間約4時間)
 

ベトン手前の小さな町で女の子2人を降ろした後、バンはベトンの街中へ。大きなポストを見た後、「どこへ行く?ボーダー?」と聞かれる。もう夕方4時過ぎでとりあえず今夜はこの街に滞在してみようと思う。隣のおねーちゃん2人に安いホテル知らない?と聞くといくつか挙げてくれて、結局500バーツで泊まれるというところに決める。ベトンの街はマレーシア人の歓楽の街で高級ホテル(スパ・プール付らしい!)から安いホテルまで数多くある。おねーちゃん達は予想通りカラオケ屋でバンを降りていった。
 
【宿泊】 Hotel Flora Inn 500バーツ
 
※ 2009年4月現在、ベトンを含むヤラー県には外務省より渡航情報「渡航の延期をおすすめします」が発出されています。

Day03 タイ南部の中心都市・ハジャイ


早くにベッドを組み立ててもらったので、真夜中に目が覚める。車内を見渡すとカーテンがずらっと閉まっている。みんなぐっすり眠っているようだ。
 
朝6時半、ベッドを直してもらう。定刻ならハジャイに到着している頃のはずだが・・・、やっぱり遅れている。急ぐ旅ではないので、全然大歓迎。座席に座り、朝の景色を眺めながら過ごす。向かいの席にはかわいいドラえもんやウルトラマンの袋を持ったタイ人の女性。斜め後ろの席の白人夫婦だけがアメリカンブレックファーストの朝食をサーブされ、食べている。今、どこらへんを走っているのだろう?小さな駅の駅名だけでは推測できない。
 

田んぼは田植えしたばかりのような水面がきらきらしたところから、稲が育っているところまでさまざま。不恰好な形の田んぼの中に1本やしの木が立っていたり、大きな岩があったり、自然な感じの田園風景。
 
9時前、列車はやっとハジャイに到着する。昨年、列車で通りかかったときに見かけた迷彩服のごっつい軍人警備員は見かけない。プラットホームは、列車の到着を待っていた物売りや客引きのタクシー(ソンテウ)運転手でにぎやか。全部に NoNo と断って、とりあえず駅の外へ出る。
 

お腹はそんなに空いていないので、ジュースと水だけ買ってぷらぷらと歩いていると、ムスリム帽子をかぶったおじいちゃん運転手のソンテウに捕まる。人もよさそうなので僕も乗せてもらい、ミニバスステーションへとお願いする。ソンテウは先客を途中で降ろしたりしつつ、活気のあるハジャイの街中を走る。魚介類を売る市場のにぎやかさはなかなかのもの。
 

ムスリムが多いのもタイ南部らしい。「レールウェイストーリー」のタイ編でハジャイのふかひれやカブトガニを紹介していて、そういうものも経験として食べておきたいな、とは思っていたけど、朝からそんな料理はやってないし・・・。ソンテウはハジャイ中心部から少し距離のあるミニバスステーションへ到着。50バーツ。