2009年5月19日火曜日

Day18 最後の寝台列車


ハジャイの朝、街に出て肉骨茶の店でもやってないかな?と思うが街はいたって静かで開いている店自体ほとんどない。このままここに滞在してもつまらないし、かといって他の町まで行く計画を立てて実行する気力もなく、駅の窓口でチケットの変更をしてもらうことにする。ほんとうなら明日の夜の列車のところを1日早めてもらうのだ。ファン下段寝台に空きはあり、無事変更できた。区間運休で乗れなくなり、払い戻しした人がいたのかな?とにかく、今日の午後、ハジャイを発つバンコク行きのチケットが手に入った。昨日、飲んでしまったジュースの補填分を買ってホテルに戻る。
 
11時過ぎ、ホテルをチェックアウト。レイディを頼んでないけど、ボーイさんは最後まで荷物運んでくれたり、親切でいい人だったなぁ。駅に着くと、例のハジャイ~スンガイコーロク区間運休のせいで今夜乗る列車はもうホームに着いている。大きな荷物をくくりつけ、ハジャイの街を歩き回る。「レールウェイストーリー」でもやっていた線路沿いのマーケットは活気があり、面白かった。でも、午後1時半にはもう行くところがなくなり、列車に戻ることに。さすがにまだ乗車している客はほとんどいないけど、扇風機を回し、本を読みながら発車を待つことにする。
 

RAP 172 Hat Yai(15:26)⇒Bangkok(08:45 +1)
 
午後3時半、列車は発車する。本当なら、スンガイコーロクを午前11時半に出て、バンコクに翌朝9時前着という長時間乗車を堪能し、昼食・夕食・朝食って車内で食べるのを楽しみにしていたのに。その願いはかなわなかったけど、ファン寝台の下段をキープしているし、ハジャイからでも17時間強もの乗車時間はある、最後の寝台列車を楽しまなくちゃ。車内の物売りはいろんなものを売り歩いている。飲み物やお菓子、乾物を売るのは当然、本や新聞を売り歩く人までいる。夕方5時過ぎ、名前も忘れてしまった田舎の駅で乗り込んできたおじいちゃん物売りからエビのカオパット弁当を購入。ハジャイの駅で購入しておいた鳥のから揚げと一緒にささやかな夕食にしました。
 

列車はどうやら峠越えをしているようだ。くねくねカーブを繰り返しながら少しずつ上っていく。隣の席のおばちゃんがカタコト日本語を話せて(若い頃、吉原でたんまり稼いだ人だそう!)、おしゃべりをする。僕は好き好んで選んだ快速列車のファン寝台だけど、おばちゃんは「遅い」、「汚い」、「暑い」と文句ばっかり(笑)唯一の救いは「安い」っていう点だけだって。ベッドを組み立ててもらったあと、窓全開にしてみる。吹き込む風が予想以上に強いので寝るときには半分閉めたけれど、開け放った窓から星空も見ることができ、充実、大満足のファン寝台でした。タイもいつかはマレーシアのように冷房車ばっかりになって、こんな贅沢な経験はできなくなっちゃうんだろうか?夜8時半頃停車した駅でアイスクリームを購入。アイスは時間がたつと溶けちゃうものだから売るほうも必死?なのかな。